合気系武道を修行している人がまずぶつかる壁の一つは、
身体の力みを取ることが出来ないということだと思います。
相手に腕を握られた瞬間等に自分の身体に力が入ったことに気付いて、
技に失敗したと思い、技をやり直す人も多いのではないでしょうか?
自分の身体に力が入るというのは、相手の力に反応して起こる現象でもありますので、
それを無くすというのはとても難しいことです。
合気の技を行うためには、身体の力が抜けていることが必要となりますが、
反射的に自分の身体に力が入ってしまうことをやめられないため、
いつまで経っても合気の技が出来ないということが発生します。
ではどうしたら、この反射的に身体が力んでしまうという状況を
防ぐことが出来るのでしょうか?
これから書くことは考え方の一つに過ぎませんし、
これで身体の力みを完全に取ることは出来ません。
しかし、知らない人にとっては何かしらの参考になると思います。
相手に手首を握られた時に身体に力が入るというのは、生理的な防御反応です。
その反応を無くしたいわけですが、これは取りだけに起こることではなく、
受けにも起こる反応です。
手首を握りに行く人からすると相手に力が入ると反射的に自分にも力が入ります。
この場合は、相手が力むことで自分にも力が入り、
相手の手首を握りやすくなるということが起きます。
同様のことが、手首を握りにいく時にも起こっています。
特に意識していなければ、手首を握られる側は、手首を握りにくる人の勢いに
反応し、それに耐えられるように体勢を作ろうとします。
肩や肘、脚に力を入れて耐えられるように準備しているわけです。
これらの反応が、手首を握る人からすると握り易い状態を作っていることになります。
そのため、相手が手首を握ってくる際に意識して、体勢を作らないようにすることで、
手首を握る時に相手が力を入れづらい状況を作ることが出来、
技を行う時に自分にとって力みづらい状態にすることが出来ます。
自分の身体の力みを取るというのは難しいことですが、発想を変えて、
自分が力まない状況を作ることで、結果的に実現出来ると考えています。
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