合気の習得を阻むもの1〜合気の技を理解するのに時間が掛かる〜

合気

最近は、合気は技の基本のため、実はかなり早いタイミングで出来るように
なるのではないかと考えるようになりました。勿論、技にも難易度がありますので、
難しい技に関しては、中々出来るようにならないと思いますが、簡単な技であれば、
技の体裁が整うまでにそんなに時間は掛からないと思います。

しかしながら、長年合気の技を稽古していても、合気の技が習得出来ない方がいることも
事実です。私も長年稽古してきましたが、一向に出来るようになりませんでした。

そこで私の経験から、何が合気の習得を妨げているのかを書いてみたいと思います。

流派により合気の定義は違いますので、ここで書く内容は私が学んでいる流派の合気に
ついてとなりますが、何かしらの参考になれば幸いです。

私が初めて師から合気の技を掛けられた時の話ですが、その時の私が合気の技を受けて
思ったことは、師の手首を掴み損ねて転がったというものでした。

師の手首をよく掴めていない状態で、手を引かれたため、それにつられて転がったように
感じました。狐につままれたような感じで、何が技なのか全く分かりませんでした。

その時は、ただタイミングを合わせて手を引いているだけではないかと感じましたので、
これのどこが合気の技なのだろうと思いました。

当たり前ですが、師はただタイミングを合わせて手を引いているだけではありませんでした。

他にも色々な合気の技を掛けてもらいましたが、結局、どの技も何をされているか
よく分からず、上手く誤魔化されているような気がしました。

しかしながら、なんだかんだで自分は転がっており、また、その場にいた他の人に
技が掛かっているのを見たため、何をされているかは分かりませんが、
技としての何かがあるのだろうと思いました。

他の記事で書いていますが、合気の技が掛かるには条件があり、受けが取りをしっかりと
攻める必要があります。

初心者はきちんと取りを攻めるということが出来ないため、
合気の技を受けても、技が掛からないということがあります。

初心者でもきちんと取りに向かっていけば、合気の技は掛かりますが、
初心者は合気の技を受けた時の反応が小さいため、合気の技が掛かっていても、
本人は気づかないという状況が発生します。

合気の技の特性なのだと思いますが、合気の技は繰り返し受けていると基本的に反応は
大きくなっていきます。そのため、長く稽古している人は大袈裟なリアクションを
取っているように見えたりします。

これが、合気の技をやらせのように見せてしまう要因ですが、その反応も初心者のうちは
本人が気づかないほど小さいため、技が分からないという事態が起きます。

口頭で技の説明を受けたとしても、実際に自分の身体で技を受けて理解しないと
技は分かりません。

そのため、合気の習得を阻むものの一つとして、私は、合気の技を掛けられていても、
それを理解するのに時間が掛かるということがあると考えています。

きちんと相手を攻めることが出来なければ、何年稽古していても、合気の技が理解出来ない
ということも発生しますので、ご注意ください。

これを防ぐには、相手を攻める意識で正しく受けを取るように心掛けることが大切となります。

そうして、正しく受けを取り、何度も何度も繰り返し合気の技を受けることで、
徐々に合気の技に対する理解が進んでいきます。

技を理解するというのは、頭ではなく身体でするものとなりますので、
どうしても時間が必要となりますが、上記の内容を意識して稽古することで、
短縮出来るのではないかと思います。

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