SNSで合気系の動画を見ているとコメント欄に、「総合格闘技の試合に出てみろ。」
というコメントがよく書いてあります。
総合格闘技で勝つことが強さの証明だと思い、そのように書いているのだと思いますが、
合気系の武道を稽古している人が総合格闘技の試合に出ることに意味はあるのでしょうか?
個人の挑戦したいという思いから、試合に出ることは良いと思いますが、
私は合気系の武道を稽古している人が強さを証明するために
総合格闘技の試合に出る意味はないと思います。
前提となる条件が違い、どちらかがその条件に合わせて
試合をしたとして、優劣をどうこういうことは出来ないからです。
そうは言っても、異種格闘技戦というのは興味をそそられる話ですので、
合気を試合に使ったらどうなるのかというのは、考えることがあります。
状況により、全く使えないということはないと思いますが、
技術的な特性により、試合の中で使うのは難しいと思います。
合気の技は、お互いにフェイントを掛け合う様な状況だと使いにくいです。
基本的にその競技に最適化された動きというのが練習されていると思いますので、
合気の技を使うよりは、総合格闘技で練習されている動きで試合をする方が
有利に試合を進めることが出来ると思います。
また、合気は習得までに長く時間が掛かるため、習得する頃には選手生命が
終わってしまうという問題もあります。
仮に子供の頃から、稽古に励み、20歳前後で合気の技が使える人がいたとしても、
技の性質の違いから、おそらく、総合格闘技の道に進むことはありません。
そうすると、総合格闘技をやっている人が合気の技を稽古して身につけてから、
試合で技を使うということになりますが、合気を習得する頃には、
ピークを過ぎることになりますので、総合格闘技の技を練習するのが、
最も効率がよく、合気の技を使う意味が無くなります。
ちょっと夢のない話になってしまいますが、基本的に合気は
総合格闘技では使えないのではないかと考えています。
コメント