合気の習得を阻むもの2〜思い通りに動かない身体〜

合気

前回の記事では、合気の技を理解するのに時間が掛かることが合気の習得を阻む
一つの要因になっているということを書かせていただきました。

では合気の術理が理解出来れば、合気の技が出来るようになるかというと、
勿論そうではありません。

なぜかというと、合気の技を行うには、ある程度自分の身体をイメージ通りに
動かせないといけないからです。

どの武道・武術でも自分の身体を思い通りに動かせないといけないというのは、
一緒かもしれませんが、合気の技に関しては取り分け、その部分がシビアなように思います。

合気の技の場合、取りが少し身じろぎしただけで受けが投げ飛ばされるというような
イメージを持たれている方も多くいらっしゃると思います。

通常では考えられないような小さな動きで相手が投げ飛ばされるために、
やらせのように見えてしまうわけですが、そのような技を成立させるためには、
自分の身体を部分毎にコントロールする必要があります。

小さな身じろぎだけで相手を投げているように見えますが、その技には
身体の動かし方に明確なルールが存在します。

動かしてはいけない場所もあれば、動かさなければいけない場所もあります。
動かし方にしても、技により要求される動きがあり、身体の各部分をそれぞれ
コントロールして動かさなければいけません。

頭の天辺から手足の指先まで意識を通して、各部分を自分のイメージ通りに
動かす必要があります。

ほとんどの人は、日常生活を行う上で身体に不自由を感じることはないと思いますが、
実際のところ、多くの人は自分の身体を思い通りに動かせてはいません。

入門してから、不自由な身体が技の要求する動きが出来るようになるまでには、
ある程度時間が掛かります。

その間は、一生懸命稽古しているけれども、一向に合気の技は出来ず、
どうすれば合気の技が出来るようになるのか分からなくて、路頭に迷います。

合気を習得したいと思い稽古をされている方は、皆さん手探りで試行錯誤を
されていると思いますが、合気を習得するための段階として、全く上達を
感じられない時期があるということを予め知っていれば、無駄に悩み、
辛い思いをしなくてすみますので、心に留めておいていただければと思います。

この記事が何かしらのお役に立てれば、幸いです。

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