気持ちで負けると技が出来ない〜精神修養の重要性〜

昔、武道をはじめた頃は、技が出来るようになれば、
それだけで強くなれると考えていました。

今考えると、その考え違いは恥ずかしくて仕方ありませんが、
その頃は稽古し、技を身に付けるだけで強くなれるように思っていました。

しかし、長年合気系武道の稽古を重ねてきて思うのですが、
技が出来るようになっても何も強くはなれません。

こと合気の技に関しては、特にその傾向が強いように思います。

合気の技を行うには、自身の余計な力が抜けている状態が必要となります。
また、動作に関しても人間本来の自然な動作が要求されます。

そのため、メンタルの状態による影響が大きく、
精神的な動揺があると技が出来なくなってしまいます。

相手の気迫に気圧されたり、相手の人相・体格などで自分の気持ちが萎縮してもいけません。
逆にアドレナリンが出て、力が入り過ぎてもいけません。

必要なのは平常心で、凪いだ湖面のような精神状態のように思います。

自分の精神をコントロールしなければいけないため、
常に自分が絶対的に優位な状況になるということはありません。

しかし、逆をいうと、自分を保つことさえ出来れば、
それだけでいつでも強くあれるということでもあります。

武道ではよく、’心・技・体’の重要性が言われますが、まさにその通りではないでしょうか。

では、実際に精神を強くするにはどうするかという話になりますが、
これは、技をやる際に自分の精神状態に目を向け、
一定の精神状態になるように努めて稽古を重ねるしかないと思います。

坐禅など、精神修養に良いと言われるものがありますが、
どれも自分の内面に目を向けるものです。

自分の内面に目を向け、精神を一定に保つということを意識して動くことで
身についていくと思いますし、それが武道の正しい修行のように感じます。

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