世間一般のイメージだと、’合気’の技は、名人・達人にしか出来ない、
そのようなものと思われているのではないでしょうか?
私も’合気’というものに憧れ、今まで稽古を重ねてきました。
’合気’の定義は、流派・会派により違いますので、
あくまで私の習っている流派の’合気’に関してですが、
実は最近、’合気’の習得は難しくないのではないかと考えるようになりました。
勿論、’合気’の技量にもピンからキリまでありますので、
本当に極めようとすると大変だと思います。
しかし、簡単なものであれば、然程時間を掛けずに習得することが
出来るのではないかと考えています。
’合気’は本来、技の根本を成すもののはずです。
そうであれば、いつまで経っても’合気’が出来ないのは、おかしな話です。
全ての技では無いにしろ、技として出来るものが無いと全く使えません。
別の記事でも書きましたが、私は色々な技の稽古を通して、
’合気’という一つの技を磨いていくと考えています。
全ての技が出来るようになるのは、磨ききった結果であり、
磨いている途中で出来るようになる技もあると思います。
では、何が’合気’の習得を難しくしているかというと、以下の2点だと思います。
【合気の習得を難しくしているもの】
1.’合気’が正しく理解出来ない。
2.正しい稽古を行うことが出来る環境が中々無い。
1も2もどちらも相互に関係していますが、大きくまとめるとこのようになります。
別の記事で書いたように、誰にでも同じように’合気’の技が掛かるという誤解があるために、
間違った掛かっていき方をしてしまい、結果、間違った’合気’の解釈をしてしまいます。
同じ道場でも違った’合気’の解釈が溢れているため、正しく’合気’を理解するということが
難しいという状況が発生します。
そして、間違った’合気’の理解をもとに稽古を行うため、
’合気’を身につけるための正しい稽古をすることが出来ず、
それが’合気’を習得することを難しくしているように感じます。
これは私が所属した道場でのことなので、他の道場ではこのようなことは
ないのかもしれませんが、私が今まで見聞きした限りでは、
同じような状況が発生している道場も多くあるように思います。
’合気’の理解は、稽古を通して行なっていくものだということを考えると、
’合気’がどのようなものか分かっていない状態であっても、
正しく稽古さえ出来ていれば、結果は自然とついてきて、’合気’は習得出来るとも感じますので、
正しく稽古出来る環境にいるということが、’合気’を習得する上で最短なのではないでしょうか?
そうはいっても、現在、’合気’の修行をされている方に関しては、環境を変えるということは
難しいと思いますので、周りの’合気’の解釈に惑わされずに正しく’合気’を理解し、
正しい稽古を心掛けて、稽古を重ねるしかないと思います。
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