合気と身体操作

様々な流派・会派により、’合気’の定義は異なっています。

そのため、全ての流派・会派の’合気’を網羅したことを
言うことは出来ませんが、私の今まで学んできたことを踏まえ、
現在の私の考えを述べさせていただきたいと思います。

私は長年、合気系の武道を修行していますが、
師匠や先輩方の合気の技を受けて感じていることは、
身体操作だけでは、’合気’は出来ないということです。

ついつい自分の身体の使い方に目が向き、
相手に意識が向かなくなってしまいますが、
私の経験上、相手に意識が向いていない状態では、技は掛かりません。

自分の動きだけが正しく出来ても、技は出来ません。

技を掛けるタイミングや相手への意識の向け方、相手の意識の誘導の仕方などが
きちんと出来て、初めて技として成立します。

もっというと、身体操作が完璧で無くても、
その他のことがある程度出来ていれば、技は掛かります。

身体操作のみに拘って稽古している人の中には、
なかなか次のステップに進むことが出来ず、
長年稽古をしているのに何故自分は出来ないのだろうという、
つらい思いをされている方もいらっしゃるように見受けられます。

私は、どちらかというと一つのことを突き詰めて極めていくよりは、
全ての要素を何となく出来るようになり、そこからそれぞれの要素を
磨き上げていく方が、早く技の稽古に移れるのではないかと考えています。

技はあくまで相手がいることですので、相手にしっかりと意識を向けた稽古を
することが大切だと思います。

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